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- KOGEI:
Transformation of the Dialectic Vol.3
Vol.3
工芸論の動態
2025年11月29日 − 12月20日

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日間とおさらい・を反復する①
高橋明彦(金沢美術工芸大学・日本文学)
山森菜々恵と木谷洋とは対比的かつ連続的である。山といえば谷であり、高度をめぐって空間的に対比されるが、山有り谷有りと言うように高低の循環性を示してもいる。また、森と木とは全体と部分の関係を有しており、木を見て森を見ずと言うが、逆に、森で迷った時には木をよく見るしかないとも考えられる。さらに、七重八重と言って花や波は幾重にも重なったりするものだが、そうした繰り畳ね*1に対して、洋々とは大きく広がることである。それは巻き込みと繰り広げというG・ドゥルーズの「襞」概念*2の本旨でもある。
さて、ここまでは冗談だとしても、漆と金属との対比性かつ連続性は、この二人展で、素材論を超えて、繰り広げてくれるものと期待されるだろう。両者それぞれは流動性と固形性という特性を持ち、さらには接続(連結される機能や道具)と接触(形体を写し取る乾漆技法)とへ展開されるはずだ。二人の作品から私が改めて発見するのは、身体という一見ありふれた主題である。身体と言ってもそれは、人間とか自己とかではない。山森さんの言葉を使えば、「他者の存在をでっちあげる」ものであり、木谷くんで言えば、「農具と工芸作品との横断」を果たす場としての、である。
本人たちの言葉、しかも最新のものとして、装飾研究会で出しているオンライン・ジャーナル「おるなとす」のそれぞれ4号と6号(いずれも2025年刊)とに、次の文章があるので紹介したい。工芸について恐ろしいくらいに明晰である、とだけ言って(ハードルを上げて)おく。
生きているだけ、を装飾する 山森菜々恵
誤訳してしまう。結局、残る。 木谷洋
このようにタイトルさえも見事に対応している。
読めば分かるが、二人は工芸にまつわる、素材とか技法とか伝統とか立ち位置とか、いくつもの呪縛からすでに、極めて自然なあり方で、解き放たれている。解き放たれるとは、単にそれを拒否することではなく、自身として、その身体として生きること。他の人から見て正しいとか間違っているとか、奇麗だとか荘厳だとか、言われることはあるにせよ、
そういうことはほとんど気に止めず、ただ自分の場所を生きている、ということである。自分という偶然をいかに肯定するか。あるいは、誤訳という繋がり方からでも残るものをどう生かすか。そういう課題を生きること。
たとえば、こんな言葉がある(どっちがどっちのでしょうか)。
「自然や環境の中に痕跡を残すのではなく、自然や環境から残された痕跡で自分が成り立っていると考えてみる。」
「装飾とは意図して付加されるものではなく、日々の生活の中で自然と出来上がっていくもの」
さて、私としては、今回の山森作品「あんやまこ」について、一昨年の作品「いくつかの来し方」と対比して論評できそうに思うし、現時点ですでにアイディア(伏した嘆きと孤高の坐像)はあるが、ここ(だけ)はあえて軽率に踏み込まず、展覧会が始って作品を実見してから、あらためて続きを書きたいと思う。なお、木谷作品については、全く想像も付かない未来だと思う。(つづく)
さののちがみのおとめくたた*1万葉集巻15-3724狭野茅上娘子君が行く道の長手を繰り畳ね焼き滅ぼさむ天の火もがも(君我由久道乃奈我弖乎久里多々祢也伎保呂煩散牟安米能火毛我母)
*2理念は強度として折り畳まれ、延長として展開される。『おるなとす』6号の拙稿「装飾論としてG・ドゥルーズ『差異と反復』を読む」を参照されたい。
木谷洋(出品作家)
「日間(ひま)」は、四角(□)というかたちの繰り返しを示したものです。本展に出品している平面作品〈日間〉は、最小限の材料と加工で成立させることを意図した、アルミ製の作品です。一方、〈百間(ひゃっけん)〉は、同じくアルミ板を素材とし、それを折り曲げ、留め具で接続する動作を繰り返すことで立体へと構成しています。時間的な連続や、日々の繰り返しを意味する〈日間〉から、広がりのある空間的スケールを指し示す〈百間〉へ。わずかな文字の違いによって、時間から空間へと意味がずれていく。この二つの作品のあいだには、そのような関係性があります。
私は最近、ひどく疲れています。仕事が忙しいことに加え、四六時中、膨大な情報が目に飛び込んでくる生活に、正直うんざりしています。一般的には、「他と違うこと」「差異」が価値を生むと考えられますが、差異を過度に強調するコンテンツが世の中に溢れかえると、それ自体が凡庸で、むしろ退屈なものに見えてしまいます。凡庸で退屈なものの情報が流入し続けている。そんな疲れから一時的に解放されるのは、洗濯物を干すとき、食器を洗うとき、外を散歩するとき、お風呂に入っているときのような瞬間です。ぼんやりと何かを眺めながら、無意識に身体を動かしているときにだけ、自分一人でその時間を自分のために使えているように感じます。
工芸の世界でも、いまは「他の作家との差異」が強く押し出されているように感じます。素材を巧みに扱い、技巧を競うようなものづくりのあり方は、工芸の本質として、本当に中心に据えるべきものなのかどうか、疑問を抱いています。
工芸は、よりよく生きるための道具であってほしいという願いから、そのときどきのテーマにあわせて、素材や制作手法を変えながら、制作を続けてきました。
本展の〈日間〉は、積極的に情報を発しないからこそ、生活空間に静かに馴染み、特別な理解や解釈を求めることなく、ただ眺め続けることができるような作品として提示しています。どの家にもある窓の枠やドアの取っ手のように、鈍い光沢をもつアルミの静かな佇まいに頼り、それを最小限の手数で作品と呼べる状態に加工しました。そして、同じアルミ板を手で曲げ、一枚ずつ留め具でつなぎ合わせていくことで、立体作品〈百間〉はかたちづくられています。「百間」は、本来、建物の柱と柱のあいだの間隔を表す「間(けん)」に、数字の百を組み合わせた言葉で、大きな長さや広がりを示します。一つ一つのパーツは、〈日間〉と同じアルミの板にすぎませんが、それらを折り曲げ、連結していくことによって、平面にとどまっていた〈日間〉は、「百間」と呼べる別のスケールへと変化していきます。反復のなかで生まれる、わずかなずれや手触りの違いを、その都度受け入れながら、別の「日間」をまた一つ増やしていく。その積み重ねの先に、気がつけば「百間」と呼べるほどの長さや広がりが、いつのまにか立ち上がっている。〈日間〉と〈百間〉は、そのような時間と空間のあいだを行き来する、互いに異なるバージョンとして制作した作品です。
山森菜々恵(出品作家)
部屋の隅に積み上げられた荷物に布がかけてあるとき、その人間のようなボリューム感に、念のため振り返って確認してしまう。ぼーっと散歩をしているとき、夜の帰り道、ものと影とが一体化した大きめの塊に、誰かうずくまっているのかと神経を尖らせてしまう。道に落ちてぐっしょりと正体を曖昧にしたパーカーや手袋にくぎ付けになりながら通り過ぎてしまう。こういう時の方が、本当に人がいるときよりもその気配にはっとする。木の板をつなぎ合わせたものに衣服や帽子が取り付けられ、田畑に立てられている。動物たちはこれを見てはっとするだろうか。私も驚いたことがあったかもしれないがこれといった記憶はない。しかし、端材や古着でかろうじて保たれている人型が風雨にさらされて古色をおびている姿に、迫力のようなものを感じてまじまじと見入ってしまったことはあったはずだ。
展覧会タイトルの「おさらい」の意味は一つではないが、私は展覧会の案内に「前回までの形をおさらいするように層を重ねる」と書いた。自分で作っているのにおさらいが必要なのか?
<あんやまこ>は石膏型(雌型)を用いて作っている。布などで作った形(原型)の型を取り、その内側(もともと原型が入っていた側)に漆を塗り重ね、麻布をはっていく。形を決めて型をとってから、1年半近く内側からしか作品を見ていなかったので、しかも、型を取るときに石膏の重みで布の形も変わったりしているので、石膏型を壊して中から乾漆の表面が姿を現したとき、これを作ったのが自分だということが不思議に思えた。1年半の間、記憶を保持しているのは自分ではなく作品の方だ。自分は作品の中に上半身をねじ込み、ヘッドライトとデンタルミラーを駆使して作品の形をなぞり、記憶を取り出す。漆に振り回され慣れたことによって自分の考え方の癖が変わってきた、というのはかねがね感じていたことだが、人間くらいのサイズのものを作ると身体の変化も分かりやすくなった。部分的に少し筋肉がついて、別の工程に移ると筋肉も移る。あちこち曲げながら作業をするので関節を痛め、どんどん重装備になっていく。
初めて整体に通うことにもなる。作品の方は、型の内側に作業をしているので一番外側の形はほぼ変わらない。そうなると、体の方がよっぽど可変的で頼りないものに思えてくる。いや、それはかえって当たり前のことだ。
<おつきやま>でも石膏型を使っているが、こちらは雄型で、型の外側に漆を重ねている。層を重ねるうちに少しずつ形がなだらかなになっていく。作品の表面を研いで整えているとき、無数に現れていた線を、自分のすでに知っている / 気づくことができる / 快く受け入れることができる線に収束させているような気がした。似たような作業をしていても昔はそう思わなかった。別の作業台に乗せてある<あんやまこ>には、布の特徴的なドレープ以外に、保管時についていた折り目や作業中にできた無数の皺が再現されている。作品に変えられた私が次の作品を作るのだ。これもおさらい。
金保洋(金沢美術工芸大学工芸科講師)
木谷洋は自身を「金工作家」ではなく、あえて「工芸作家」と名乗る。この選択は単なる肩書きの違いにとどまらず、現代工芸における素材観そのものへの批評的態度を示すものであろう。現代工芸では、土や金属、漆といった素材の固有の特性に従い、その技術的必然性を追求するいわば「素材主義」が長らく強固な規範として機能している。素材は作家のアイデンティティを決定づけ、その素材を扱う必然性が作品価値の根拠として、さらに工芸というジャンルを画定する根拠として要請される。木谷は、この強固なパラダイムに対し静かに、しかし根底から疑義を突きつけてきた。
そこには工芸に対する愛憎ともいうべき作家の姿勢が貫かれている。
その姿勢が最も鮮明に表れたのが、2021年に同会場にて開催された展覧会「お引っ越し造り―工芸論の動態―」である。金属を専門としてきた木谷がこの展示で扱ったのは、段ボール箱という素材であった。段ボール箱は当然ながら工芸の主要素材ではなく、また作家にとって特別な素材というわけでもない。しかし、父の死に伴う遺品整理の過程で出会った段ボール箱には、折れ跡や送り状、書きつけられた文字といった亡き人の「痕跡のかたち」が刻まれていた。
木谷はそれらの痕跡を自身の記憶を元に再現し、額装することで提示したのである。段ボール箱は本来、一時的な運搬具としての役割を担うが、額装された段ボール箱はその機能を停止させられ、人の手と手の記憶を繋ぎ、現在に接続する装置へと変容していた。ここで木谷が試みたのは、物質的な審美性の追求ではなく、死によって断絶しかけた他者との関係性を、現在の生の中で編み直すことであった。すなわち、亡き人を停止させず、関係を持続させるための新たな道具の創出に他ならない。
この地点において、木谷にとっての素材の特権性は解体されている。金属であるか段ボールであるかは本質ではない。
重要なのは、物がどのように人の生に作用し、いかなる機能を発揮しうるかという、工芸の倫理的次元にある。木谷はステートメントで「私たちがよりよく生きるための道具をつくることを目的とする一点において、私は工芸作家であり続けたい」と述べていた。彼にとって工芸とは、道具や機能といった要素を起点に、他者との関係性を媒介し、私たちの生の在り方を支える営為こそをまなざしている。
まとめれば、木谷の活動は、工芸を素材中心の思考から解き放ち、人の生と倫理の領域へと開いていく試みであると言える。そこに素材と技術がもたらすスペクタクルは存在しない。しかし注意しなければならないのは、それを単なるアイロニカルな表象と見なすのではなく、工芸を開く新たな道筋として捉えることだ。本展において木谷は日々の繰り返しをテーマに作品を展開するという。彼の静かな揺さぶりを見過ごさない、確かな観照の目こそが求められているのである。
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| 2025

2025年10月18日(土) − 11月15日(土)
海を越えて磨かれたまなざし 展
Oct. 18 - Nov. 15 2025
A Gaze Refined Across the Sea
ヨーロッパを拠点に活動を続けてきた三名の女性作家をセレクトしたギャラリーコレクション展です。
各作家の異国の地で育まれた感性と視点の探求が交差し、絵画・写真・版画・コラージュといった多様な表現で記憶・時間・思索を静かに映し出します。
- 到津伸子(絵画・写真・文筆)
- 杉山晶子(版画・写真)
- 片山 弓 (油絵具、工業用エナメル、紙コラージュ、版画)

2025年9月20日(土) − 10月11日(土)
受けるかたち・手の記憶 展
Sep. 20 - Oct. 11 2025
ー Shapes of Receiving, Traces of Touch ー
漆と磁器、それぞれの素材が交わり「受けるかたち」の根源を探る。
人と器のあいだに生まれる原初の感覚を形にする試みです。
「受ける」とは、そこに「受けとめられる」ものがあるということ。
その関連性・繋がりが創造できるからこそ、「受ける」が存在できる。
その繋がりに着目することは、永遠の取り組めるポジティブなテーマである。
手と素材が向かい合い、そのあわいから生まれる静謐なかたちを追い求めたい。
佐合道子
漆芸は常に大切なものを守るための入れ物の様な存在であった。
漆芸の丹念で丁寧な仕事は、そう在るために多様な進化を続けてきたと言えるのではないか。
大切なものを「受ける」かたち ー 、この原初的な脳と手による営みに再び立ち戻り、表現したいと思う。
藤野征一郎

2025年8月30日(土) − 9月13日(土)
夏の終わりの夕涼み展
Aug. 30 - Sep. 13 2025
Summer’s Soft Goodbye ー Gallery Collection
*本展のみ15時〜19時開廊、月,火曜 休
出展作家 - Exhibiting artist
エサシトモコ
Tomoko ESASHI
大河内 夏樹
Natsuki OKOUCHI
Shunji OMURA
北村 堅治
Kenji KITAMURA
鹿田 洋介
Yosuke SHIKADA
近岡 令
Rei CHIKAOKA
片山 弓
Yumi KATAYAMA

2025年7月11日(金) − 7月16日(水)
邱 嘉文 個展 *博士号取得の為の展覧会
作家在廊:全日(予定)
Jul. 11 - Jul. 16 2025
QIU Jiawen Solo Exhibition
幼いころから、水棲生物に魅せられ、それらが持つ生き物の揺らぎや色彩の変化に美を感じてきた私は、漆造形を通じてその動きを表現しようとしてきました。様々な技法を探る中で、変塗り(かわりぬり)技法の色の重なりが生む色彩がかたちへ沈み込み浸透していくように感じて惹かれました。
本展では、乾漆と変塗りによる漆表現を交差させ、しなやかで「とどまらない動き」を追求しています。
邱 嘉文

2025年6月14日(土) − 7月5日(土)
ー ひかり ー 村田 佳彦 展
Jun. 14 - Jul. 5 2025
ー Silent Glow ー
The Lacquer Art of Murata Yoshihiko
作家在廊日:6月14, 22, 29日、7月5日
かげとはひかりである
漆黒に「影」を感じ
それをテーマとして制作を続けてきたのは
おそらくだが私自身が「光」を求めていたのだろう
長い月日を経て
漆を続ける理由が、やっと見えてきたのである

2025年5月17日(土) − 5月31日(土)
小林 千紗のガラス
ー ゆれる呼吸 ー
May 17 - May 31 2025
KOBAYASHI Chisa
― Glass and the Swaying Breath ―
作家はガラスの声に耳を澄まし、呼吸を吹き込むことで、素材との静かな対話を重ねていきます。
こうして生まれたパーツは、つなぎ合わされ、和紙で包み込まれ、黒く塗り重ねられることによってガラス本来の透明性は覆われ、代わりに有機的で緊張感を孕んだフォルムが立ち現れます。
不規則な膨らみとそこから伸びる長くしなやかな脚が、静けさの中に生命の鼓動を宿らせます。
3次元に描かれた水墨画のような作品は、作家と素材のあいだに交わされた密やかな対話の痕跡です。


2025年4月27日(日) − 5月8日(木)
山岸 紗綾 展
ー ある世界の聲をひろって ー
Apr. 27 - May. 8 2025
YAMAGISHI Saya Lacquer Works
スペシャルトークイベント 初日15時〜 ※予約不要
山岸紗綾氏(本展作家)× 川北裕子氏(パナソニック汐留美術館学芸員)
山岸氏の漆芸は、素材の内側から静かに光を放ち、独特の透明感を生み出します。
単なる装飾ではなく、自然に還る素材と向き合いながら、漆の持つ本質的な美しさを追求するものです。その造形は穏やかでありながらも、静かな意思を宿し、観る者に語りかけてきます。
作品は、自然界に受け継がれてきた色彩や質感の断片から生まれます。
一粒の輝き、一枚の断片が織りなす光と色のハーモニーをぜひ会場でご覧ください。
*本展のみ会期中無休

2025年3月22日(土) − 4月12日(土)
馬 高賢 漆のしごと・うつわ編
ー 走井幻想譚 ー
Mar. 22 - Apr. 12 2025
MA GaoXian Lacquer Works
Opening party 初日17時〜
馬 高賢(マー・ガオシエン)は、5年前に漆の勉強のために来日し、
2年前、留学生活の集大成としてギャラリーO2で個展を開催しました。
その際、「次はおっぱいを作ります!」と宣言し、
ついに今回それが実現します。
本展では、乾漆技法を用いた約100点に及ぶ「乳房のうつわ」を展示。
それぞれが異なる形を持つ漆杯であり、
哺乳類の命の起点である「乳房」をテーマにした作品群となります。
乳房は、生命の源であり、豊かさの象徴。
誰もが懐かしさを感じ、手のひらに温かみが伝わるような作品を
ぜひ手に取ってご覧ください。

2025年2月20日(木) − 3月15日(土)
片山 弓 新作展 ー 永遠の連なり ー
Feb. 20 - Mar. 15 2025
Yumi KATAYAMA Recent Works
ー An Eternal Tread in the Tapestry ー
Oil painting & print
遠くの空に存在する天然衛星を、オイルとエナメルペイントで丸いキャンバスに表現したシリーズ。
そして、ゴーギャンの名作『我々はどこからきたのか、我々は何なのか、我々はどこへ行くのか』に着想を得て、地上の私たちの儚い命を銅板に描いたシリーズ。
宇宙の悠久の時と人間の限りある生命の対比、時間と存在の意味を問いかける、「天」と「地」のプロジェクトを展覧します。
何卒ご高覧ください。
| 2024

2024年12月5日(木) − 12月21日(土)
Shifting Paradigms ー シフティング パラダイム
Dec. 5 - Dec. 21 2024
Shifting Paradigms
実にユニークで勤勉な創作する作家たち、規範や素材の概念を越えて独自の思考から生まれる彼らの作品は、私たちを刺激し生活に幸せをもたらしたりします。
本展はGallery O2が手掛ける作家たちの旧作と近作をランダムに配置し、若々しい荒削りのエネルギーがみなぎる魅力、時を経て洗練されていく美しさや技術など、彼らが概念から脱出し考えを紡いでいく様子を見比べながら楽しむ展覧会です。
新旧のそれぞれに味わいがあり、先におこなった“My Favourite Things”展に続く絵画と工芸の混合展です。
*今回はおたのしみでクラフトの作品も販売します。
ご来廊お待ちしています。
*本展のみ12時〜18時開廊、月,火,水曜 休
出展作家 - Exhibiting artist
大庭 明子
Akiko Oba
Mari Uchida
小林 千紗
Chisa KOBAYASHI
馬 高賢
Gao xian MA
すずきたもつ
Tamotsu SUZUKI
鯉江 明
Akira KOIE
佐合 道子
Michiko SAGO
エサシトモコ
Tomoko ESASHI

*緊急のお知らせ
本展は事情により延期となりました
*Dear Customer
YASUI Chisato Solo Exhibition will be postponed.
2024年11月23日(土) − 12月14日(土)
安井ちさと展 ー 漣のまにまに
Nov.23 - Dec.14 2024
YASUI Chisato Solo Exhibition

2024年10月12日(土) − 11月9日(土)
Gallery O2 selected show
My Favourite Things
Oct.12 - Nov.9 2024
My Favourite things
本展はGallery O2が手掛けるアーティストの油画、版画、ミクスドメディアとガラス造形作品を選定し、美術と工芸のインターセクションで互いが響き合い、波動をもたらす試みの展示です。
今までご覧いただいた作品のみならず、私的コレクションとして公開する機会がなかった作品なども含まれます。
何卒ご高覧ください。
作品はすべて販売いたします。
会期中展示作品が変わる場合があります。
*本展のみ月,火,水曜日休廊
出展作家 - Exhibiting artist
Yumi Katayama / carborundum, etching
白石 由子
Yuko SHIRAISHI / painting
杉山 晶子
Akiko Sugiyama / mixed media
Philippe LEPEUT / digital installation art piece

2024年7月6日(土) − 7月28日(日)
寺澤 季恵のガラス ー 生生 (ショウジョウ)
*初日15:30よりアーティストトーク
寺澤季恵(ガラス作家)+ 中島春香(キュレーター)
Jul. 6 - Jul. 28 2024
TERASAWA Kie Solo Exhibition
Glass



2024年6月25日(火) − 6月29日(土)
蒋 先财 漆造形展
*本展のみ開廊時間が 10:00-17:00 となります
Jun. 25 - Jun. 29 2024
JIANG Xian Cai Lacquer Works
金沢美術工芸大学博士課程に在籍する蒋 先財(Jiang Xian Cai)の漆造形展を開催します。
本展は博士号取得のための展覧会で、中国より留学以来5年間の集大成となる内容です。
「祭器」をテーマにミャオ族の伝統の神秘を漆造形として表します。
漆に卵殻や銀板を閉じ込めた精妙な技。透きとおりつつ輝くものを追いかける作者の思考と緊張感を孕んだプロポーションが秀逸です。
6月25日から29日までほんの5日間の展示となりますが、ぜひご高覧ください。


2024年5月25日(土) − 6月23日(日)
岡田まりゑ
ー たどり着けないほど遠い
May.25 - Jun.23 2024
Marie OKADA Solo Exhibition
Poetry without words
うつくしくやわらかな色彩と繊細なマチエール。
岡田まりゑは銅板上に言葉のない詩を描く作家です。
ときどき染めた薄い和紙を切り抜いて刷られた作品にコラージュをほどこします。
たおやかなたたずまいとエスプリのきいた画面はあたたかさに満ち、こころがほどけていくように感じます。
本展では銅版画のほか、壁から飛び出た箱型立体版画、版画のイメージからこぼれ落ちてきたような木のオブジェなどの作品群を展示します。


2024年3月16日(土) − 4月14日(日)
JAPAN LIKES PINK ーこの島国が桃花色に染まるとき
Mar.16 - Apr.14 2024
JAPAN LIKES PINK
英国の友人が来日した際に撮影したショートフィルムが送られてきました。タイトル「JAPAN LIKES PINK」…?
人々が行き交う大都会。駅、電車の中、人だまり、公園。子どもたちのピンク、大人たちのピンク。カメラは春のしっとりした風景の中のあちこちに散らばるピンクを捉えていました。
どうやらわたしたちはピンクという色がとても好きな民族のようです。
美術や工芸の世界もピンクで染めてみようと考え、活躍する15人の作家の方々にピンクの作品を制作していただきました。
ピンク色はなによりも心を暖め豊かにするポジティヴな色。
ギャラリーO2の「桃源郷」をぜひお楽しみいただきますようお待ち申し上げます。
出展作家 - Exhibiting artist
ニコラス・バーカー(映像)
Nicholas Barker / video

2024年2月10日(土) − 2月29日(木)
PRINT MAKING SERIES 1
白と黒 ーモノクロ版画の魅力 ー
Feb.10 - Feb.29 2024
Black and white - the magic of black and white print making
版画は美術の重要な一端を担う表現方法のひとつとして世界に広まりました。版画には原版の素材とその技法によって特徴があります。
モノクロ版画は原版に描かれた図像のマチエールと摺りの技術が相まってインクの美しさが発揮される紙の美術。21世紀に入りそのような版画を見る機会がめっきり少なくなり、暮らしのなかで日常空間を彩り気軽に楽しめるアートとして美術市場から消えかかっているように見受けられます。
本展はGallery O2がコレクションしてきたなかから白と黒をテーマにヨーロッパで活躍する現代作家たちの版画を展示いたします。
Printmaking involves a variety of techniques. Each of them has its own characteristic elements, depending on the material of the plate, and the delicate matière of the image depicted overlaps to create an expression unique to printmaking. Black-and-white prints have a rich image on paper, and the shading of the ink further enhances the unique appeal of prints.
Until the beginning of the 21st century, printmaking had spread around the world as an important form of artistic expression. In recent years, however, there are fewer opportunities to see attractive prints, and the art of printmaking, which can be comfortably enjoyed in everyday life, seems to be disappearing from the market.
This exhibition focuses on the theme of black and white from the gallery collections of artists who are active in Europe, with the aim of conveying the appeal of prints.
出展作家 - Exhibiting artist
Christopher LeBrun (England) / etching
Tony Bevan (England) / etching, wood cut
Lorenzo Bonechi (Italy) / etching, lithograph
Therese Oulton (England) / lithograph
Yumi Katayama (England) / carborundum, etching
小林 路子
Michiko KOBAYASHI
山口 啓介
Keisuke YAMAGUCHI
合田 佐和子
Sawako GODA
| 2023
| 2022
| 2021


- KOGEI:
Transformation of the Dialectic Vol.1
Vol.1
工芸論の動態
2021年10月30日 − 12月26日
Vol.1-1
2021年10月30日(土) − 11月14日(日)
木谷 洋 [お引っ越し造り]
Hiroshi KITANI
Oct. 30 − Nov. 14 2021
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Vol.1-2
2021年11月20日(土) − 12月5日(日)
山森 奈々恵 [(お)然らばライン]
Nanae YAMAMORI
Nov. 20 − Dec. 5 2021
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Vol.1-3
2021年12月11日(土) − 12月26日(日)
金保 洋 [Second Nature]
Hiroshi KANEYASU
Dec. 11 − Dec. 26 2021
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